tochioageの日記

基本的に本・コミックのエッセイとお題で書きたいわ。

「魂の進化」 エドガー・ケーシー 文庫 2003.9.30

その一

もう過ぎちゃったけど20世紀の眠れる預言者エドガー・ケーシーのリーディングを解説した本の日本語版である。

眠れるというのは催眠暗示で眠りに入りその間に、リーディングは求めた質問に対し眠ってる間にもらった答え・・当座の対策、処方からあらゆる知識、情報に及ぶ・・である。情報源は宇宙にあるアーカーシャなる記憶庫で、これはスピリチュアルではお馴染みだ。ケーシーがアーカーシャにアクセスして情報を得ると言っているがむしろアーカーシャがケーシーを選んで認めて伝授している感がある。人間の限界を超えたと思しき問いには「与えられない」と厳かにのたまうからである。 虚空にある過去・現在・未来の森羅万象を見渡す巨大な人/神格とあってはクラウドなど敵ではありません。でも信じるか信じないかはあなた次第です。

解説したのはw・h・チャーチなる童話作家・ジャーナリスト・コラムニストもろもろの人物である。ケーシーは敬虔なキリスト教徒であり聖書は座右の書というより一心同体でもあった。そのためかリーディングは聖書を行きつ戻りつしてさらに解説氏の教養も乱入して考察され、西洋宗教思考に慣れていない日本人?には難しい場面が多い。

第一原因である神が働いて聖霊が光をともなって活動をはじめ、そこから混沌が始まる。光とは宇宙意識で聖霊と協力して霊的宇宙を作った。第一の創造である。光はまた神の産んだ最初にして唯一の一人息子でもあり神々と七大天使とその使いたちを作った。そして光であり一人息子である創造主は神々と七大天使のなかでは長男ルシファーにのみ自由意志と選択を付与した。霊的宇宙の天上でルシファーの造反が起こり次男ミカエルに破れた彼は使いたちと共に混沌に落ちていった。ゆえに長男と次男はいつの世も覇権を争う。

創造主は第二の創造を行う。混沌にて天地・昼夜=時間と空間、大地や人間、天空にきらめく星々をつくり六日が過ぎた。七日目に休息むしろ瞑想に入る。聖霊は凝縮し物質になり現在の地球に身を変えた。物質を想起した原初の創造主の力により神の一人息子や神々たちは望むがままの形をとった。さらに物質化したからには物質は物質的進化の段階を通して上昇しなければならない。それが成就した形が創造主自身の姿に似せて造られた「原型的人間」、両性具有の「天上のアダム」である。また地を治めるものとして自分の形に似せて人の男女を造った。創造主が瞑想の安息から目覚めた頃には夕闇が迫っていた。彼は慌てて地球に手を伸ばして一握りの土をすくうと第二の人間を造って地上のエデンの園に戻した。物質宇宙創造の七日目も暮れようとしていた今から数千万年前の頃、創造主に運命の瞬間が訪れた。自ら創造した低次の世界に入ってみる、自らを地上に投影してみようと。